ペロブスカイト太陽電池政策の検証

2040年に約20GWという目標は、何を根拠に決まったのか

益田 周防海(Suomi Masuda)/株式会社I-S3 | 2026年10月29日公開

日本政府は 2024 年 11 月、ペロブスカイト太陽電池を 2040 年までに国内に約 20GW 導入する目標を掲げました。それから 2 年で、製造への補助金は採択ベースで 2,000 億円を超え、導入補助は年 70 億円に増え、政府施設への率先導入も始まっています。

この特集は、その政策を一次資料で確かめるものです。協議会の配付資料と議事要旨、政府の委託調査報告書、補助金の採択一覧、環境省の実行計画資料、国会の記録を突き合わせ、公表された説明と資料の間にある差を、確認できた事実と、推論にとどまる部分とに分けて記します。

読み方

記述ごとに裏付けの強さを次の記号で示します。記号の後の EV 番号は証拠台帳の行番号です。

記号意味
A一次資料で確認した事実
B複数の独立した資料で裏付けられた事実
C資料に基づく合理的な推論
D仮説(確認作業中)
E根拠不足、または反証された

人物については、公的な役職と公表された経済的利害だけを扱います。ある人物や組織に複数の役割があることと、不当な影響があったこととは別の事柄です。後者は、確認できた場合にのみ、その根拠とともに記します。

章立て

章内容状態
第 1 章 20GW はどこから来たか委託調査の推計方法、寿命 10 年と 20 年、自立化水準に届かない試算公開(2026-10-29)
第 2 章 協議会の中で何が議論されたか10 回の協議会、非公開の資料 40 件、発言者名のない議事要旨、1 時間で座長一任となった第 8 回公開(2026-10-29)
第 3 章 誰が決め、誰が受け取ったか委員の構成と交代、補助金の採択先、採択審査との重なり、業界団体公開(2026-10-29)
第 4 章 発電コストの比較2040 年 15.3〜16.4 円とシリコン 7.9〜8.4 円、寿命 10 年なら何円か、自立化水準は何と比べた水準か公開(2026-10-29)
第 5 章 補助金が作る需要導入補助の単価 605〜786 万円/kW、政府施設 100MW と公共需要 5〜7GW、自治体目標公開(2026-10-29)
第 6 章 報道はどう伝えたか20GW・原発 20 基分という表現と前提条件の扱い準備中
第 7 章 海外では何が起きているか製造企業の撤退と IEEFA の提言準備中
第 8 章 同じお金で何ができたか既設太陽光の改修、蓄電池、シリコン製造準備中
第 9 章 政府への公開質問と回答公開質問状 10 問の全文と回答状況送付済み(回答期限 2026-11-28)
第 10 章 開示請求で得た文書行政文書開示請求の内容と結果準備中

データ

この特集を書いている会社について

株式会社 I-S3 は群馬県安中市で結晶シリコン太陽光発電、蓄電池、EV 充電設備の販売施工を行っています。ペロブスカイト太陽電池の普及方針は当社の事業に影響します。この立場を先に記したうえで、本特集は一次資料と公開された数値だけを根拠に書き、推論と事実を分けて示します。誤りの指摘は s_masuda@i-s3.com で受け付け、訂正はこのページに履歴として残します。本特集で名前を挙げた方・組織からの反論は、同じ分量で掲載します。

更新履歴

自宅や事業所の屋根に太陽光を載せるか迷っている方へ。ペロブスカイトを待つべきか、いま結晶シリコンで進めるべきか、屋根の条件と電気の使い方を伺って一緒に整理します。

自分の屋根の場合を相談する

この特集のページ

引用・再利用について

付属資料の CSV と Markdown(一覧)は CC BY 4.0 で公開します。出典として株式会社I-S3と本ページの URL を明記すれば、転載・改変・商用利用を含めて自由に使えます。本文は出典を明記したうえでの引用はそのまま行えます。

本特集で名前を挙げた方・組織からの反論・訂正の申し出は、お問い合わせまたは s_masuda@i-s3.com で受け付け、同じ分量で掲載します。

推奨する引用形式

益田周防海(2026)「ペロブスカイト太陽電池政策の検証」株式会社I-S3、2026-10-29 公開、https://www.i-s3.com/perovskite-policy-investigation.html