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title: 第6章 報道はどう伝えたか — ペロブスカイト太陽電池政策の検証
slug: perovskite-policy-investigation-ch6-media-coverage
description: 2040年20GWの目標が発表された2024年11月25〜26日、主要5媒体は「原発20基分」「550万〜600万世帯分」と伝えた。戦略本文にはどちらの換算もない。発電コストの条件に触れた記事は3本、海外需要500GWの前提は1本、製品寿命に触れた記事は0本。設備容量の比較を発電量で置き直すと何基分になるか、その後の専門媒体と環境省自身の説明がどう変わったかを確かめる。
published: 2026-10-29
updated: 2026-10-29
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# 第 6 章　報道はどう伝えたか

「原発 20 基分」という表現と、前提条件の扱い

## 要点

- 2024 年 11 月 25〜26 日の発表時に主要 5 媒体（産経・日経・朝日・時事・NHK）が出した記事のうち、「原発 20 基分」と書いたのは 3 本、世帯数に換算したのは 2 本（朝日 550 万世帯、時事 600 万世帯）である。発電コストの条件に触れたのは 3 本、「大幅なコスト低減が進めば 40GW」という条件付きの記述を伝えたのは 1 本、海外需要 500GW の前提を伝えたのは 1 本、製品の寿命に触れた記事はなかった〔A: CL-030〕
- 「原発 20 基分」「○○万世帯分」という換算は、戦略本文（2024 年 11 月 28 日確定）にはない。戦略は「約 20GW（大幅なコスト低減等が進んだ場合は約 40GW〜）」「国内 20GW 程度・海外 500GW〜」と書いている〔A: EV-059〕
- 「原発 20 基分」は設備容量（kW）の比較である。発電量（kWh）で置き直すと、20GW のペロブスカイトは年約 24.5TWh で、稼働率 80% の原子力発電所 3.5 基分に相当する（本調査の計算）〔C: CL-031〕
- 発表から 2 か月後の専門媒体は、最初の製品が「効率 15%・耐久 10 年相当」でシリコンの「効率 20% 超・耐久 20 年超」に及ばず、kW 単価も高くなると書いた〔A: EV-061〕。2026 年 9 月には環境省自身の広報サイトが「稼働年数も 10 年程度と短く発電効率も低い」「現時点では高いコスト」と記している〔A: EV-062〕

## 1. 発表当日の記事

次世代型太陽電池戦略の案が官民協議会で了承されたのは 2024 年 11 月 26 日です（第 1 章）。前日の 25 日に産経新聞が調整段階の内容を報じ、26 日に各社が発表を伝えました。公開されている本文（有料部分を除く）で確認できる範囲で、各記事の記載を並べます〔A: EV-060〕。

| 媒体・日付 | 見出し | 原発換算 | 世帯換算 | 発電コストの条件 | 40GW の条件付き記述 | 海外需要 500GW | 寿命 | ヨウ素・日本発 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 産経新聞 11-25 | 政府、次世代太陽電池 20 ギガワットを 2040 年度に導入 | 「原発 20 基分の発電容量に相当」 | — | — | — | — | — | ヨウ素 世界 2 位、経済安全保障 |
| 日本経済新聞 11-26 | 曲がる太陽電池、需要創出を後押し 政府が 40 年度目標 | — | 「家庭の使用電力の 1 割程度」 | 官房長官発言として「低コストでの量産技術の確立」 | — | — | — | — |
| 朝日新聞 11-26 | ペロブスカイト太陽電池、40 年に 20GW 導入目標 550 万世帯分 | — | 550 万世帯分 | — | — | 「海外への輸出も視野」 | — | 日本発、ヨウ素は国内産出 |
| 時事通信 11-26 | 次世代太陽電池、40 年に 20 ギガワット目標＝600 万世帯分、費用減支援 | 「原発 20 基分」 | 約 600 万世帯分 | 「既存の太陽光パネルに比べて発電コストが高い」 | 「大幅に削減できれば、目標を 2 倍超の 40 ギガワット以上に引き上げる」 | 「海外需要は 500 ギガワット以上に膨らむと試算」 | — | 日本発、ヨウ素 約 3 割 |
| NHK 首都圏ナビ 11 月 | ペロブスカイト太陽電池とは 2040 年 原発 20 基分の発電規模が目標 | 「原発 20 基分に相当する 20 ギガワット」 | — | 「コストを従来の太陽電池に近い水準まで引き下げ」 | — | — | — | — |

日経の本文は有料部分が多く、確認できたのは冒頭と官房長官の発言部分です。NHK は本文の一部を検索結果の抜粋で確認しました（本文全体は閲覧確認画面のため未確認）。それ以外の 4 本は本文を取得して確認しています。

数えると、5 本のうち「原発 20 基分」が 3 本、世帯換算が 2 本（数字は 550 万と 600 万で一致しない）、発電コストが高いという現状か引き下げが条件であることに触れたのが 3 本、「大幅なコスト低減が進めば 40GW」という条件付きの構造を伝えたのが時事の 1 本、海外需要 500GW という前提を伝えたのも時事の 1 本でした。製品の寿命に触れた記事はありません〔A: CL-030〕。

## 2. 戦略本文にない二つの換算

戦略本文の該当箇所は次のとおりです〔A: EV-059〕。

> 2040 年には約 20GW（※）の導入を目指す。その際、太陽光発電に係る国内市場は海外市場と比して小さいことを踏まえ、当初から海外市場への展開を視野に入れる。（※）大幅なコスト低減等が進んだ場合は、約 40GW〜

まとめの図には「国内：20GW 程度／海外：500GW〜」とあります。戦略本文と事務局資料のどこにも、原子力発電所の基数や世帯数への換算はありません。協議会の議事要旨にも、この換算を使った発言は記録されていません（第 2 章）。

換算がどこで生まれたかは、公開資料からは確定できません。産経が 25 日の時点で「原発 20 基分の発電容量に相当する」と書いていることから、発表前の取材過程で使われた可能性がありますが、事務局の説明資料か記者側の換算かは分かりません。この点は資源エネルギー庁への公開質問には含めておらず、確認が必要な事項として残します。

## 3. 設備容量と発電量

「原発 20 基分」は、原子力発電所 1 基を約 1GW（100 万 kW）として設備容量を比べた表現です。発電量で比べると違う数字になります。

| 項目 | 値 | 根拠 |
|---|---|---|
| ペロブスカイト 20GW の年間発電量 | 20GW × 8,760 時間 × 設備利用率 14% ≒ **24.5TWh** | 設備利用率は発電コスト検証 WG のペロブスカイトの前提〔A: EV-047〕 |
| 原子力 1GW の年間発電量（稼働率 80% の場合） | 1GW × 8,760 時間 × 80% ≒ 7.0TWh | 稼働率は仮定 |
| 発電量で見た「原発○基分」 | 24.5 ÷ 7.0 ≒ **3.5 基分**（稼働率 70% なら 4 基分） | 本調査の計算 |
| 世帯換算 | 24.5TWh ÷ 550 万世帯 ≒ 4,460kWh/世帯/年 | 朝日の 550 万世帯は年間使用量 4,400kWh 程度の前提と整合 |

設備容量で「原発 20 基分」、発電量で「原発 3.5 基分」。どちらも計算としては成り立ちますが、太陽光と原子力のように設備利用率が 5 倍以上違う電源を kW で比べると、発電量の印象は実際の 5〜6 倍になります〔C: CL-031〕。世帯換算のほうは発電量ベースなので、この問題は起きません。

## 4. 発表後の専門媒体

発表から 2 か月後の 2025 年 1 月、日経 BP の専門媒体は積水化学の量産投資（総額 3,145 億円の半分を政府が支援）を伝える記事の中で、次のように書いています〔A: EV-061〕。

> 2025 年中に積水化学が市場に投入する予定のペロブスカイト太陽電池の仕様は、「変換効率 15% で耐久性は 10 年相当」で、現在、主流の結晶シリコン太陽電池の「効率 20% 超、耐久性 20 年超」という性能に比べると大幅に見劣りする。加えて、kW 当たりの価格は結晶シリコン太陽電池よりも高くなるのは確実だ

同じ記事は、戦略の「2040 年に約 20GW」を引用したうえで、立地と施工法の革新に期待する内容です。製品の寿命と価格を具体的な数字で書いたのは、発表当日の一般紙では見られなかった点です。

2026 年 3 月の三菱総合研究所のコラムは、戦略の需要推計を再現し、2040 年の 20GW のうち屋根設置が 20.1GW（95%）を占めること、屋根では耐荷重の低い建物を除けばシリコンと競合するため「導入は限定的になると考えられる」と書いています〔A: EV-074〕。同年 9 月の新エネルギー財団の解説は、社会実装の課題として耐久性、量産時の品質と低コスト化、鉛の取り扱いの三つを挙げています〔A: EV-063〕。

## 5. 環境省自身の説明の変化

2026 年 9 月 15 日、環境省の広報サイト「脱炭素ポータル」は、さいたま市の小学校体育館への設置事例を紹介する記事の中で、次のように書いています〔A: EV-062〕。

> 大量生産に適しているとされる「フィルム型」の場合、シリコン系に比べ、現状では費用が高いことに加え、稼働年数も 10 年程度と短く発電効率も低いため、コストに対する総発電量が小さくなります。エネルギー基本計画では、2030 年までに発電量 1kWh 当たり 14 円、2040 年までに 10〜14 円以下発電コストの実現を目指し、技術開発が進められています。

記事の冒頭には「現時点では高いコストであるにもかかわらず導入を決めた経緯」を紹介する、とあります。発表当日の記事に無かった「寿命 10 年程度」「効率が低い」「現時点では高いコスト」が、2 年後には補助金を出す省庁自身の広報に書かれています。

この変化は、2026 年 3 月に最初の製品が発売され（耐久 10 年、効率 15%）〔B: EV-025〕、環境省の採択事例の総事業費が 605〜786 万円/kW と公表された（第 5 章）後に起きています。

## 6. ここまでで分かったこと、分からないこと

分かったこと
- 発表当日の主要 5 媒体のうち 3 本が「原発 20 基分」、2 本が世帯換算を使った。どちらの換算も戦略本文にはない
- 「大幅なコスト低減が進めば 40GW」という条件付きの構造と、海外需要 500GW の前提を伝えたのは 5 本中 1 本
- 製品寿命に触れた発表当日の記事はない。2 か月後の専門媒体が「効率 15%・耐久 10 年相当」を書いた
- 設備容量の「原発 20 基分」は、発電量では 3.5 基分（稼働率 80% の場合）
- 2026 年 9 月の環境省広報は「稼働年数 10 年程度」「現時点では高いコスト」を明記している

分からないこと（確認中）
- 「原発 20 基分」の換算を最初に使ったのが事務局の説明か報道側か
- テレビ・業界紙を含めた 2024 年 11 月以降の報道全体での、前提条件（14 円以下、海外依存、寿命）の言及率。本章の 5 本は発表当日の主要媒体に限った集計で、全体像ではない

## 出典

| 記号 | 資料 |
|---|---|
| EV-059 | 次世代型太陽電池戦略 p.31〜32（2024-11-28） |
| EV-060 | 産経新聞（2024-11-25）、日本経済新聞・朝日新聞・時事通信（2024-11-26）、NHK 首都圏ナビ（2024-11） |
| EV-061 | 日経 BP メガソーラービジネス「ペロブスカイト太陽電池の普及戦略、立地と施工法の革新に期待」（2025-01-18） |
| EV-062 | 環境省 脱炭素ポータル「再生可能エネルギーのススメ『自家消費型太陽光発電』③」（2026-09-15） |
| EV-063 | 新エネルギー財団 解説記事 第 18 回「ペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた動向」（2026-09-30） |
| EV-074 | 三菱総合研究所 コラム「ペロブスカイト太陽電池の未来と日本企業の勝ち筋は？」（2026-03-16） |
| EV-025 | 積水化学工業 事業開始リリース（2026-03-27）と報道 |
| EV-047 | 発電コスト検証ワーキンググループ 取りまとめ p.66〜69（2025-02-06） |

各資料の URL と取得日は[証拠台帳と一次資料一覧](/perovskite-policy-investigation-evidence.html)に掲載しています。
